アニオリ、原作改変が失敗する要因を考えてみる

今では1クールでゆうに40は作られるようになったアニメたち。
その中でオリジナル作品はごく一部で、多くは漫画やラノベなどの原作を基に作られています。
単純に話を一から考えなくてもいいというのもあるし、人気原作ならファンがアニメも見てくれるし、
逆にアニメから入った人達が原作を買うことが期待できるからです。
そういう事情もあって基本的には原作を忠実に再現したものが多いのですが、
たまにアニメオリジナルの要素を入れたり根本のストーリーや設定まで変えてしまう所謂アニオリが生まれます。
そうしたアニオリは成功することもあれば、失敗して原作ファンの怒りを買ってしまうことも。

そこで今回は、そんなアニオリの失敗の要因を過去の事例を基に探ってみたいと思います。

 

1 原作人気の高さ

例『寄生獣』『鋼の錬金術師』

 

基本的に人気があるからアニメ化されるわけですが、その中でも原作人気が高い作品だとハードルが上がり、
アニオリにも厳しい目が向けられがち。
失敗というほどではないですが、例としては『寄生獣』、『鋼の錬金術師』などが当てはまるかなと思います。
どちらもアニメ化前から根強い人気があったため、アニメオリジナル要素に原作ファンが反発。
必ずしも出来が悪いわけではなく、新規のアニメ視聴組からは好評を得たものの賛否両論に。
逆に言うと、原作が知られていない・あまり人気がない場合はハードルが下がってやりやすいということになります。

2 改変の意図がわからない

例『さくら荘のペットな彼女』

 

何のためにしたのかよくわからない改変が反発を招くことも。
『さくら荘のペットな彼女』では、原作だと高熱を出したヒロインにおかゆを食べさせるというシーンだったのが、アニメではおかゆが何故かサムゲタンという聞きなれない韓国料理に変更されていました。
なんでもないワンシーンが無駄に注目されてしまい炎上へと発展。
ネットでの嫌韓や、その時期サムゲタンを韓国政府が海外に売り込んでいるということでステマ疑惑にも繋がり大騒動になりました。

 

3 作品の方向性を変えてしまう、原作の良さを殺してしまう

例『ステラ女学院高等科C3部』『みなみけ~おかわり~』

 

作品の良さを殺してしまうような改変も叩かれがち。
上の作品はどちらも原作ではシリアス展開のないほんわかした作風だったのが、アニメでは何故かシリアスというか妙にギスギスした展開が多く盛り込まれました。
特にみなみけの方は既に1期が割と原作に忠実にアニメ化して成功していたこともあって大炎上。
改変の原因となっていたアニメオリジナルキャラクターの「フユキ」にファンのヘイトが集まりました。
最近だと『はねバド!』あたりもこの中に入りますかね。
このタイプの改変が上手くいった記憶はちょっとないですね。

4 強引なカット、詰込み

例 『覇穹 封神演義』

 

これが一番ありがちなパターンかも。
毎クール大量のアニメ作品が作られているとはいえ、十分な予算を与えられた作品はまれ。
そのため新作で3クール4クールといった長期の枠を確保できることはほとんどなく、せいぜい2クールが一般的。
しかし漫画にせよラノベにせよテレビのクールに合わせて書いているわけではないので、うまく1、2クールに収まらないことはよくあります。
こういう場合、大抵中途半端な所までやって人気が出たら2期をやるか、無理矢理話をカットして枠に収めるパターンが一般的。
そして炎上しやすいのが後者のパターン。話に支障が出ないようにカットできればいいものの、どうしてもダイジェスト感が出たりひどい場合話の前後が繋がらなくなることも。
当然原作ファンからは批判を受けることになります。

最近では『覇穹 封神演義』がこれに当てはまり、全23巻の原作を2クールで包装したため、単純計算でアニメ1話で単行本1巻を消化。

 

作画や仙界大戦のみ原作に近い進行をするが、前半を大幅にカットした為に中心人物が登場しない、ほぼ全てのキャラクターが原作を知らない人には全くわからない状況になるなど、そもそもの構成が破綻しており、最終回に於いても物語中の伏線をほぼ解決出来ずに終わってしまっている。

wikipediaでもこの通り酷評され、ファンは昔制作されたアニメの出来が悪かったこともあって二重に落ち込む羽目に。

 

まとめ

というわけで色々見てきましたが、成功の秘訣は究極的には原作への理解・愛があるか、これに尽きるんじゃないかなと思います。
炎上した作品を見ると、なんでこうしたの?っていう原作へのリスペクトとか愛情が感じられないものが多い。
尺の都合とか制作側の事情も色々あるんでしょうが、その作品の良さとか本質みたいなものを理解していれば色々改変せざるを得なくなっても炎上したりはしないんじゃないかと思います。