スピリッツ連載中学受験進学塾漫画『二月の勝者』(高瀬志帆)感想

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏をえぐりだす問題作!

ビッグコミックスピリッツ連載『二月の勝者』感想。
受験漫画といば『ドラゴン桜』なんかがメジャーですが、こちらは中学受験がテーマ。
中学受験塾を舞台に受験戦争のシビアな現実を描いています。タイトルの『二月の勝者』というのも中学受験の入試が二月に集中しているから。
割と最近始まった連載で現在2巻まで出ていますが、これが中々面白い。

主人公の佐倉麻衣は新卒で中堅の中学受験塾・桜花ゼミナールに新卒で入った新入社員。
そこに生徒の成績不振を受けてトップ塾から新たにやってきた新校長がアクの強い人物で、という流れ。

煽りでは最強最悪の塾講師、と書かれてはいますが実際読んでみるとそこまででもない。
拝金主義というか露骨に生徒を金を持ってくる客扱いはするけど、言ってることはそこまで間違ってもいない。
塾はサービス業で結果を出すのが第一というのは事実ですし、お金を出してる親もそれを望んでますからね。
結果がちゃんと出るなら親としても文句はないんじゃないでしょうか。
そういう意味では、物語的にはもっと破天荒なキャラでもよかったんじゃないかと思うくらい。

ともあれその校長がそういう態度でいるのにも理由はあるようですが、そういう本筋の話よりは今の所中学受験事情の描写の方が面白いかな。
自分も高校大学は受験したけど中学受験には縁がなかったので「へーそうなんだ」という感じで読んでいます。
作中でも言われてますが、昔と比べると中高一貫校がかなり増えているみたいですからね。
灘やら麻布やらの超進学校も大体中高一貫ですし、中学受験をさせる親も増えているそうなので時代に合った作品と言えるかも。

既に重版もかかっているようで、スピリッツの最近始まった連載の中では伸びしろが期待できそうです。
題材的にもやりやすそうだしいずれ実写ドラマ化とかあるかもしれません。

というか作者の高瀬志帆さんって『おとりよせ王子』の人なんですね……。作風がだいぶ違うから気付かなかった。