『シュタインズ・ゲート』に影響を与えた作品・元ネタ

現在続編のTVアニメ版『シュタインズ・ゲート・ゼロ』。

本編の『シュタインズ・ゲート』は当時結構ハマりまして、アニメはもちろん原作のゲームもプレイしました。
シュタゲゼロの放送開始に伴ってAbemaTVなどで再放送しているのを見てもやはりよく出来た作品だなと思いました。
それでせっかくアニメもやってることだし、この機会にそのシュタインズ・ゲート、通称シュタゲに影響を与えた作品等を書いてみようと思いました。
ただシュタゲは結構パロディが多く、台詞や用語レベルまでまとめると膨大な数になるのでメインストーリーや設定に関わる部分だけ。
また制作側が公言しているわけでもないのであくまで推測混じりということでよろしくお願いします。

未来からのホットライン

スコットランドの寒村の古城で暮らすノーベル賞物理学者。この老科学者が地下の実験室で開発したのは、60秒過去の自分へ、6文字までのメッセージを送るプログラムだった。孫たちとともに実験を続けるうち、彼らは届いたメッセージを60秒後に送信しないという選択をしたが、何も起こらなかった。
だがメッセージは手元に残っている。では送信者は誰なのか?そして、この宇宙はいったいどうやってできあがっているのか?
ハードSFの巨星が緻密に描き上げる”時間間通信”の姿。大胆不敵な時間SF!

『星を継ぐ者』で有名なSF作家ジェイムズ・P・ホーガンのSF小説。
これに関してはシュタインズゲートが影響を受けているのはまず間違いないと思います。
H・G・ウェルズの『タイムマシン』を始めタイムトラベルを題材にした作品は山ほどありますが、この作品がユニークだったのは物体を過去に送るのではなく過去と通信を行うタイムマシンをテーマにしたこと。
文字で過去にメッセージを送る点や文字数の制限がある所なんてシュタゲのDメールそのものですよね。これをeメールもまだ一般的でない1980年に発表していたのがさすがホーガンという感じです。
荒唐無稽な話に緻密な科学的理論を加えるのがホーガン作品の特徴ですが、本作でもタイムマシンの科学的な設定がしっかりなされています。
作中ではシュタゲ同様世界が大変なことになりますが、それがどんなものかは実際に読んで確かめてください。

タイムライン

ニューメキシコ州の砂漠の真っ只中で一人で彷徨っていた老人が、担ぎ込まれた病院で急死した。検視を行った医師たちは、信じがたい現象に驚愕する。老人の体内は臓器や血管など、あらゆる組織がずれ欠損していた。老人の正体は、早熟の天才の物理学者で億万長者のロバート・ドニガーが興した巨大企業ITCに所属する物理学者だった。

同じ頃、フランスのドルドーニュ県にある14世紀の修道院の遺跡で、考古学専攻の学生たちで成った発掘調査チームは、現代の製品としか思えない眼鏡のレンズと<HELP ME 1357/4/7>と書かれた羊皮紙を発掘する。その筆跡は明らかに、発掘調査チームのリーダー、エドワード・ジョンストン教授のものだった。教授は、発掘プロジェクトのスポンサーを訪ねるべく発掘現場を離れて以降、消息を絶っていた。

助教授アンドレ・マレクたち発掘調査チームは、発掘プロジェクトのスポンサーであるITCの社長、ロバート・ドニガーに緊急に呼び出される。消息不明になっているジョンストン教授の救出に協力してほしいというのだ。その行き先というのが、14世紀のフランスだと聞いて、リーダーのマレクをはじめ、チームのメンバーたちは驚く。クリス・ヒューズ、ケイト・エリクスンとアンドレ・マレクは、教授を現代に連れ帰るために行方を追うことを決意する。中世の衣装に身を包み、14世紀に転送されたマレクたちに、騎馬隊が襲いかかってきた。しかも帰るための時空間転送装置が故障してしまい…。

果たしてマレクたちは教授を救出し、無事帰還できるのか。

『ジュラシック・パーク』の原作者として有名なマイケル・クライトンのSF小説で、映画化もされています。
『未来からのホットライン』ほど確信があるわけではないですが、タイムトラベルの自己で体組織がずれた死体が見つかる所などシュタゲのゼリーマンに似ていると感じ入れました。
舞台が中世ということもあって、SFではありますが冒険活劇的な要素の強い作品。

バタフライ・エフェクト

時折原因不明の記憶喪失に悩まされていたエヴァンは、医師の勧めで生活のあらゆる出来事を日記に記録するようになる。それ以降大学生になるまで記憶喪失が起こらなかったことを喜ぶエヴァンだったが、ある日日記を声に出して読むと、その書かれた時点に意識が戻り、更に過去を変えられることに気付く。不幸な人生となっていた幼馴染みのケイリーを救うため日記の力を使うが、力を使う度に予想もしない悪い結果へと繋がっていってしまうのだった。

2004年のハリウッド映画。ネットでは一番シュタゲへの影響について言及されている作品ですね。
蝶の羽ばたきが遠い場所で竜巻を起こすかもしれないというカオス理論のバタフライ効果を題材にしています。
書き留めた日記を朗読することでその時点に戻ることが出来ることに気付いた主人公のエヴァンが、現在をよくしようと過去を変えようとする度予想もしない形で状況が悪化してしまいます。
設定や本筋に関してはネットの一部で言われているほど似ているとは思いませんが、過去の改変が思わぬ変化をもたらす点や、主人公だけが改変前の記憶を保持出来る点、後はラストシーンの類似がそういう印象を与えているのでしょう。
シュタゲとはまた違った重い展開もあり、一見の価値あり。

ジョン・タイター

作中でもそのまま名前が出ているのであえて書く必要もないかもしれませんが、念のため。
ジョン・タイターは実際にあった出来事で、2000年11月アメリカのネット掲示板に書き込みを行った人物の自称。
タイターは自分は2036年の未来からIBM5100を手に入れるためタイムマシンでやってきたと称し、数々の予言を行いました。
世界線という考えや、CERNによりタイムマシンが開発されるとした点、IBM5100、第三次世界大戦の発生などタイターの語ったことの多くが脚色されてシュタインズゲートに流用されています。
こういった現実の都市伝説も話に組み込んでいるのはシュタインズ・ゲートの上手いところですね。

おまけ
タイムマシンがみるみるわかる本

インフレーション宇宙論で知られる佐藤勝彦氏が一般向けに書いたタイムマシンの解説書。
タイムマシンにまつわる理論や仮説についてとてもわかりやすく書かれています。
シュタゲスタッフがこれを読んで参考にしたかは知りませんが、原作ゲームで語られているタイムマシンの理論と内容がよく合致しています。
物理学や数学の知識がなくともわかりやすく、読み物として面白いのでシュタゲでタイムマシンに興味を持ったら読んでみるのもいいでしょう。